2025.05.20

クラウドPBXの料金体系を徹底解説!初期費用・月額費用の相場とコスト削減術

目次

ビジネスフォンのクラウド化を検討する際、クラウドPBXの料金に関する疑問を持つ方は多いでしょう。初期費用はどれくらいかかるのか、月額費用の相場はどの程度なのか、そして従来のPBXと比較してどのようなコストメリットがあるのか。本記事では、クラウドPBXの料金体系について詳しく解説するとともに、中小企業がコストを抑えながら効果的に導入するポイントをご紹介します。

クラウドPBXとは?料金体系の基本

クラウドPBXは、従来のハードウェアベースのPBX(構内交換機)をクラウド上で実現したサービスです。クラウドPBXの料金体系を理解するには、まず従来のPBXとの違いを把握することが重要です。

クラウドPBXでは、高額な専用機器の購入が不要となり、初期投資を大幅に抑えられます。また、利用する分だけ支払う従量課金制が一般的で、事業規模に応じた柔軟な運用が可能です。

従来のPBXとクラウドPBXの料金比較

従来のPBX(構内交換機)では、専用機器の購入費用や設置工事費など、導入時に高額な初期投資が必要でした。また、機器のメンテナンスや更新にも定期的なコストがかかります。

一方、クラウドPBXの料金体系は、初期費用を抑えつつ月額料金で利用できるサブスクリプション型が主流です。機器の購入費用や保守費用が不要となるため、総保有コスト(TCO)の削減につながります。

クラウドPBXは拡張性にも優れており、利用者数の増減に合わせて柔軟にライセンス数を調整できます。事業成長に合わせたスケーラブルな料金設計が特徴です。

クラウドPBXのメリット

クラウドPBXの料金面でのメリットは以下のとおりです:

  1. 初期投資の大幅な削減
  2. スケーラビリティの高さ(必要に応じた拡張が容易)
  3. ランニングコストの透明性
  4. 保守・メンテナンス費用の削減
  5. 災害対策コストの削減(クラウド上のデータバックアップ)
比較項目 従来のPBX クラウドPBX
初期費用 高額(機器購入・工事費) 低額または無料
月額費用 低額(回線料金のみ) 中程度(サービス料金)
保守費用 必要 不要(提供元が対応)
拡張性 限定的(機器の制約あり) 優れている(随時調整可能)
災害対応 別途対策が必要 基本的に対応済み
【参考サイト】https://business.ntt-east.co.jp/service/pbx/charge.html
【参考サイト】https://business.ntt-west.co.jp/service/bizphone/pbx/price.html

クラウドPBXの料金内訳と相場

クラウドPBXの料金は大きく「初期費用」と「月額費用」に分けられます。それぞれの内訳と相場を見ていきましょう。

初期費用には、システム設定費用、電話番号取得費用、端末購入費(必要な場合)などが含まれます。月額費用はライセンス料や基本使用料、通話料、オプションサービス料などで構成されています。

初期費用の相場

クラウドPBXの料金における初期費用は、サービス提供会社によって大きく異なります。無料キャンペーンを実施しているところもありますが、一般的な相場は以下の通りです。

初期費用には、アカウント設定料や環境構築費用が含まれることが多いです。また、既存の電話番号を引き継ぐ場合の番号ポータビリティ費用も考慮する必要があります。

多くのクラウドPBXサービスでは、導入サポートやトレーニングも初期費用に含まれています。これらのサポートを活用することで、スムーズな導入と社内への浸透を図ることができます。

月額費用の相場

クラウドPBXの料金の中心となる月額費用は、主にユーザーライセンス数に応じて決まります。基本的には「1ユーザーあたりの月額料金×利用ユーザー数」という計算になります。

月額費用には基本使用料のほか、発信通話料、着信料金(フリーダイヤルなど)、各種オプション料金(通話録音、IVR、コールセンター機能など)が加算されることがあります。

特に注意したいのは通話料金の体系です。国内・国際通話の料金体系や、固定電話・携帯電話への発信料金の違いをしっかり確認しましょう。

費用区分 内訳と相場
初期費用 - アカウント設定料
- 環境構築費用
- 番号ポータビリティ費用(既存番号引継ぎ時)
- 導入サポート費用
- トレーニング費用
- サービス提供会社によって大きく異なる
- 無料キャンペーンを実施している会社もある
月額費用 - 基本使用料
- ユーザーライセンス料(1ユーザーあたりの月額料金×利用ユーザー数)
- 発信通話料
- 着信料金(フリーダイヤルなど)
- オプション料金(通話録音、IVR、コールセンター機能など)
- 国内・国際通話の料金体系
- 固定電話・携帯電話への発信料金の違い

クラウドPBXの料金プラン比較のポイント

クラウドPBXの料金プランを比較する際は、単純な月額基本料だけでなく、総合的なコストを考慮することが重要です。

各サービスを比較する際は、必要な機能が標準で含まれているか、それとも追加オプションとして別料金が発生するかを確認しましょう。見た目の月額料金が安くても、必要な機能をすべて揃えると高額になるケースもあります。

企業規模別の選び方

クラウドPBXの料金プランは、企業規模によって最適な選択肢が異なります。小規模企業では、シンプルな料金体系で最小限の機能を持つプランが適していることが多いです。

中規模企業では、成長に合わせたスケーラビリティと、部門ごとの管理機能などが重要になります。そのため、若干高めの月額料金でも、管理機能が充実したプランの方が長期的にはコスト効率が良くなることもあります。

大規模企業では、APIやシステム連携の可能性、カスタマイズ性などを含めた総合的な観点からプランを選ぶことが重要です。

機能と料金のバランス

クラウドPBXの料金と機能のバランスを見極めるには、自社に本当に必要な機能を明確にすることが大切です。以下のような機能が標準で含まれているかを確認しましょう:

  1. 通話転送・保留・パーク機能
  2. ボイスメール機能
  3. 内線機能
  4. 通話履歴・レポート機能
  5. モバイルアプリ連携

高度な機能(通話録音、IVR、コールセンター機能など)は追加オプションとなっていることが多いため、必要性を吟味した上で選択することでコスト最適化が図れます。

比較ポイント 確認事項
企業規模別の選び方 - 小規模企業:シンプルな料金体系、最小限の機能
- 中規模企業:スケーラビリティ、部門管理機能
- 大規模企業:API、システム連携、カスタマイズ性
機能と料金のバランス - 基本機能の標準搭載確認(通話転送・保留・パーク機能、ボイスメール機能、内線機能、通話履歴・レポート機能、モバイルアプリ連携)
- 高度機能の追加オプション料金(通話録音、IVR、コールセンター機能など)
- 見た目の月額料金と必要機能を揃えた総額の比較
- 自社に必要な機能の明確化
- コスト最適化の検討
総合的なコスト考慮 - 月額基本料だけでなく総コストを比較
- 標準機能と追加オプションの区分確認
- 長期的なコスト効率の検討

クラウドPBXの料金を抑えるコツ

クラウドPBXの料金を効果的に抑えるためのコツをいくつか紹介します。これらのポイントを押さえることで、必要な機能を維持しながらコストを最適化できます。

最も重要なのは、自社の通話状況や利用パターンを把握し、それに合ったプランを選ぶことです。過剰なプランや不要な機能に料金を払わないようにしましょう。

適切なプラン選択

クラウドPBXの料金を抑える第一歩は、適切なプランを選択することです。多くのサービスでは複数のプランが用意されており、機能と料金のバランスが異なります。

まずは自社の電話利用状況(通話量・頻度・パターン)を分析し、本当に必要な機能だけを含むプランを選びましょう。将来の拡張性も考慮しつつ、現時点では最小限の構成からスタートするのが賢明です。

年間契約や長期契約で割引が適用されるサービスも多いため、導入する決断ができれば長期契約を検討するのも一つの方法です。

無駄なオプションの見直し

クラウドPBXの料金を最適化するには、定期的にオプションサービスの利用状況を見直すことが重要です。使用頻度の低いオプション機能は解約を検討しましょう。

特に注意したいのは「全ユーザーに一律で適用されるオプション」です。録音機能やアドバンスド統計機能などは一部のユーザーだけに必要な場合も多いため、ユーザーごとに必要なオプションを選択できるサービスがコスト効率が良いでしょう。

通話料金の最適化

クラウドPBXの料金の中で見落としがちなのが通話料金です。国内・国際通話の料金プランや、固定電話・携帯電話への発信料金を比較し、自社の通話パターンに最適なプランを選びましょう。

定額通話プランと従量課金制のどちらが自社に適しているかを、過去の通話データを基に判断することが重要です。また、社内コミュニケーションをチャットやビデオ会議に移行することで、通話料金自体を削減できる可能性もあります。

コスト削減策 実施方法
適切なプラン選択 - 自社の電話利用状況(通話量・頻度・パターン)の分析
- 必要な機能のみを含むプランの選択
- 現時点では最小限の構成からスタート
- 将来の拡張性も考慮
- 年間契約・長期契約による割引の検討
無駄なオプションの見直し - オプションサービスの利用状況の定期的見直し
- 使用頻度の低いオプション機能の解約検討
- 全ユーザー一律適用オプションの見直し
- ユーザーごとに必要なオプションを選択できるサービスの検討
- 録音機能やアドバンスド統計機能の必要性確認
通話料金の最適化 - 国内・国際通話の料金プラン比較
- 固定電話・携帯電話への発信料金比較
- 自社通話パターンに最適なプランの選択
- 定額通話プランと従量課金制の比較検討
- 過去の通話データに基づく判断
- 社内コミュニケーションのチャット・ビデオ会議への移行検討

FAQ:クラウドPBXの料金に関するよくある質問

クラウドPBXの料金に関してよく寄せられる質問とその回答をまとめました。導入を検討する際の参考にしてください。

Q1. クラウドPBXは従来のPBXと比べて本当にコスト削減になりますか?

クラウドPBXの料金体系は、初期投資を大幅に削減できる点が最大のメリットです。従来のPBXでは高額な機器購入費や設置工事費が必要でしたが、クラウドPBXではそれらが不要となります。

また、従来のPBXでは機器の保守・メンテナンス費用や、システム更新費用が定期的に発生しましたが、クラウドPBXではこれらの費用もサービス料金に含まれているため、予期せぬ出費を抑えられます。

ただし、利用ユーザー数が多い場合や通話量が非常に多い場合は、月額料金の積み重ねで長期的には従来型の方が安くなるケースもあります。自社の規模や利用状況に応じて総保有コスト(TCO)を比較することをおすすめします。

Q2. 最低利用人数や契約期間の縛りはありますか?

クラウドPBXの料金プランには、最低利用人数や最低契約期間を設けているサービスが多いです。一般的には3ユーザーからの契約が最低ラインとなっていることが多いですが、1ユーザーから契約可能なサービスも増えています。

契約期間については、1年契約が標準的ですが、月額契約(縛りなし)のサービスも増えています。ただし、月額契約の場合は初期費用が高くなったり、月額料金自体が割高になるケースが多いため注意が必要です。

契約解除時の違約金や、ユーザー数の減少に関する条件も事前に確認しておくことをおすすめします。

Q3. 既存の電話番号をそのまま使えますか?その場合の費用は?

ほとんどのクラウドPBXサービスでは、番号ポータビリティ(MNP)により既存の電話番号をそのまま引き継ぐことが可能です。クラウドPBXの料金において、この番号ポータビリティには一定の手数料がかかるのが一般的です。

番号ポータビリティの手続きには通常1〜2週間程度かかり、その間の二重運用が必要になる場合もあります。また、一部の番号(特殊な番号体系など)では引き継ぎができないケースもあるため、事前に確認が必要です。

新規に電話番号を取得する場合も、番号取得手数料が発生するサービスが多いですが、キャンペーンで無料となっているケースもあります。

当社サービス利用者の声

クラウドPBXの料金に関して、実際に当社サービスを導入されたお客様からの声をご紹介します。様々な業種・規模の企業がどのようなメリットを感じているのか、参考にしてください。

建設業A社様(従業員20名)

「従来のビジネスフォンでは、オフィス外からの対応が難しく、現場との連携に課題がありました。クラウドPBXの料金は月額制で予算管理がしやすく、初期投資も抑えられたことが決め手となりました。

特に営業担当者がスマホで社内番号をそのまま使えるようになり、お客様からの信頼度が向上しました。従来のシステムと比較して、月額コストはほぼ変わらないのに機能が格段に向上し、結果的にコストパフォーマンスは大幅に改善しました。

導入時のサポートも手厚く、スムーズに移行できたことに満足しています。」

IT企業B社様(従業員35名)

「急成長中の当社では、従業員数の増加に伴う電話システムの拡張性が課題でした。クラウドPBXの料金体系はユーザー単位の従量課金制なので、成長に合わせて柔軟にスケールできる点が魅力でした。

特にテレワーク環境の整備が急務だったため、場所を選ばず利用できるクラウドPBXは理想的なソリューションでした。初期費用を抑えられたことで、他のIT投資にも予算を回すことができました。

API連携により社内のCRMシステムと統合できたことで、顧客対応の質が向上し、結果的にビジネスの成長にも貢献しています。」

小売業C社様(従業員15名)

「複数店舗の電話対応を一元管理したいという課題がありました。クラウドPBXの料金は一見すると従来のシステムより高く感じましたが、複数拠点を統合管理できることでオペレーションコスト全体では大幅に削減できました。

特に気に入っているのは、営業時間外の自動応答や、店舗間の内線転送が簡単にできる点です。お客様からの問い合わせ対応が向上し、満足度アップにつながっています。

導入から1年経ちましたが、通話料金の透明性が高く、毎月の通信費の予測・管理がしやすくなりました。結果的に年間の通信費を約20%削減できています。」

まとめ

クラウドPBXの料金体系を理解し、自社に最適なプランを選択することは、コスト削減とビジネス効率化の両立につながります。初期費用の削減、月額費用の透明性、スケーラビリティの高さなど、クラウドPBXならではのメリットを最大限に活かすことが重要です。

適切なプラン選択や不要なオプションの見直し、通話料金の最適化など、コスト削減のコツを押さえながら、自社のコミュニケーション環境を改善していきましょう。

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