2025.07.04

ビジネスフォンの用語を初心者向けにわかりやすく解説!これだけは知っておきたい基本知識

目次

ビジネスフォンの導入を検討しているものの、専門用語が多くて資料を読み進められなかったり、業者との打ち合わせで戸惑った経験はありませんか?特に総務や情報システム部門の方が初めて担当する場合、「主装置」、「PBX」、「VoIP」など、聞き慣れない用語が次々に登場し、不安を感じることも多いでしょう。
そこで今回はそうした悩みを解消するために、ビジネスフォン導入時に押さえておきたい用語を初心者向けにわかりやすく解説しています。機器構成や通信回線、便利な機能、略語の意味まで幅広くカバーしており、業者とのスムーズなやり取りや、資料理解の一助となるはずです。
導入前の基本知識として、ぜひ参考にしてみてください。

ビジネスフォンの構成を理解する主要な機器用語

ビジネスフォンは、複数の機器が組み合わさって成り立っています。導入前に知っておきたい代表的な構成機器の用語は以下のとおりです。

主装置(PBX)

ビジネスフォンの中核機器で、内線・外線の制御や転送機能などを一括管理します。

多機能電話機

保留・転送・発着信管理などの機能を備えた、業務用の専用電話機です。

ユニット

主装置に内線数や機能を追加するための拡張パーツです。用途別にさまざまな種類があります。

チャネル

同時に使用できる通話回線の数を指します。通話需要に応じて適切な数を選定します。

トランク

外線を接続するためのインターフェースで、外部との通話に必要な構成要素です。

MDF(主配線盤)

電話線や通信線を建物内で集約・分配する設備で、通信機器の配線拠点になります。

モジュラージャック

電話機やケーブルを接続するための差し込み口で、標準規格はRJ-11です。

ヘッドセット

両手を使いながら通話できるマイク付きイヤホンで、事務作業と通話の同時対応に便利です。

留守番電話ユニット

留守中に自動応答とメッセージ録音ができる装置で、主装置に接続して利用します。

VoIPアダプタ

インターネット回線で通話を行うための機器で、IP電話導入時に必要となります。

通信回線・ネットワークに関するビジネスフォン用語

ビジネスフォンは電話機や主装置だけでなく、通信回線やネットワーク機器との連携が欠かせません。ここではIP電話やVoIP、LANやVPNといった、導入時に理解しておきたい回線・ネットワーク関連の用語をわかりやすく解説します。

ISDN

音声とデータを同時に伝送できるデジタル回線で、複数通話やFAXの同時利用も可能です。

VoIP

音声をデジタル化しインターネット上で送受信する技術で、IP電話の基盤となる仕組みです。

SIP

IP電話の通話を制御する通信プロトコルで、着信や切断などの動作を管理します。

LAN

社内の機器を接続するローカルネットワークで、内線通話やデータ共有に利用されます。

VPN

インターネット上に仮想の専用線を構築する技術で、安全な遠隔通信を可能にします。

ルーター

複数のネットワーク間でデータを中継・振り分ける装置で、通信の要となる機器です。

PoE

LANケーブル1本で通信と電力供給を行う技術で、配線作業を簡略化できます。

IPアドレス

ネットワーク上で機器を識別するための番号で、ビジネスフォンの設定にも必要です。

機能・サービスに関連するビジネスフォン用語

ビジネスフォンには業務を効率化し、顧客対応を強化するためのさまざまな機能やサービスが搭載されています。代表的な用語とその意味は以下のとおりです。

留守番電話機能

不在時に相手のメッセージを録音できる機能で、営業時間外の対応に便利です。

ボイスワープ(転送機能)

着信を指定した別の電話番号へ自動転送するサービスで、外出時の受け取りに活用されます。

ナンバーディスプレイ

着信時に相手の電話番号を表示する機能で、誰からの電話かを事前に把握できます。

IVR(自動音声応答)

着信時にガイダンスを流し、番号選択で対応先を振り分ける機能です。

通話録音機能

通話内容を録音・保存できる機能で、業務記録やトラブル防止に役立ちます。

三者通話機能

3人まで同時に会話できる機能で、会議や社外との連携に便利です。

内線転送/外線転送

内線転送は社内間、外線転送は外部の電話番号へ転送する機能です。

ダイヤルイン(ダイヤルIN)

外線番号に直接内線番号を紐づけ、特定の担当者へ直通でつなぐ機能です。

フリーダイヤル/フリーコール

どちらも着信者負担の通話サービスですが、NTTと他社で呼び方が異なります。

コールウェイティング

通話中でも他の着信を受けられる機能で、取りこぼし防止に有効です。

音声ガイダンス機能

IVRのように、音声案内で操作を誘導する機能です。業務効率の向上につながります。

ホットライン機能

特定の番号にボタン一つで即時発信できる機能で、緊急連絡用として使用されます。

マルチライン

一台の電話機で複数の外線を操作できる機能です。発着信管理がスムーズになります。

CTI連携機能

顧客管理システム(CRM)と連携し、着信時に顧客情報を表示する機能です。

スマートフォン内線化サービス

スマホを内線端末として使えるサービスで、外出先でも社内通話が可能になります。

迷惑電話防止機能

登録された迷惑番号を自動で拒否・ブロックする機能です。

ネームディスプレイ/ナンバーリクエスト

前者は発信者名の表示、後者は非通知相手に番号通知を促す機能です。

通信中転送(話中転送)

通話中に別の番号へ自動で転送する機能で、応対漏れを防ぎます。

ビジネスフォン業界で使われる略語・専門用語一覧

ビジネスフォンの業界では「PBX」、「VoIP」、「SIP」などの略語や専門用語が頻繁に使われます。初めて導入を担当する方にとっては、意味がわからず戸惑う場面も多いかもしれません。ここでは知っておきたい代表的な用語を一覧で整理します。

IP電話

インターネット回線を利用して通話を行う方式で、通話コスト削減に効果的です。

CTI

電話とパソコンを連携させるシステムで、顧客管理や業務効率化に活用されます。

FMC

固定電話と携帯電話を一体化させるサービスで、両者を同じ番号で利用できます。

TA

ISDN回線とアナログ機器をつなぐための変換装置です。

ADSL

電話線を使ったインターネット接続方式で、音声通話とデータ通信を同時に行えます。

LCR

最適な電話回線を自動選択して通話料金を節約する機能です。

SLT

最低限の機能を備えたシンプルな単体電話機を指します。

NGN

高速かつ高品質な次世代ネットワークで、IPベースの通信を可能にします。

DND

「Do Not Disturb」の略で、着信拒否・通知オフなどの機能です。

COT

電話局とPBXをつなぐ外線接続用のインターフェースを指します。

IPセントレックス

クラウド型の内線電話サービスで、設備不要で拠点間の通話が可能になります。

INSネット

NTTが提供するISDN通信サービスの名称です。

ONU

光回線の終端装置で、屋内の通信機器と光回線を接続する役割を持ちます。

用語を理解してビジネスフォンの導入をスムーズに!

ビジネスフォンの導入にあたっては構成機器や回線の種類、利用できる機能などさまざまな用語が登場します。これらの意味を正しく理解しておくことで業者とのやり取りがスムーズになり、自社にとって最適な機器構成や契約内容を判断しやすくなります。
また、資料の読み取りや初期設定、運用時のトラブル対応でも用語理解が大きな助けとなります。本記事で紹介した用語は、導入前から運用開始後まで広く使われる基本知識です。わからないままにせず一つひとつの意味を把握しておくことで、導入時の不安を減らし、無駄なトラブルや追加コストを防げるでしょう。