2025.07.02

ビジネスフォンのレンタル料金相場と賢い選び方:初期費用を抑えて導入する方法も解説

目次

ビジネスフォンの導入を検討する際、「できるだけ初期費用を抑えたい」、「短期的に必要な分だけ使いたい」といったニーズを持つ企業も多いのではないでしょうか。そんなときに選択肢となるのがレンタルによる導入です。レンタルなら大きな初期投資をせずに始められ、必要な期間だけ機器を使用できるため、コスト管理がしやすいのが特長です。ただし、レンタルといっても料金体系や契約条件、サービス内容は業者によってさまざま。見積もりの取り方やプランの選び方を誤ると、結果的に割高になることもあります。
そこで今回は、ビジネスフォンレンタルの料金相場やサービスの違い、契約までの流れ、コストを抑えるポイントについて詳しく解説します。

ビジネスフォンのレンタルとは?仕組みと契約の基本

ビジネスフォンの導入方法として、初期費用を抑えられるレンタルサービスが注目を集めています。ここではビジネスフォンレンタルの基本的な仕組みと契約の流れについて解説します。

レンタル契約の仕組みと流れ

ビジネスフォンのレンタル契約は機器の選定から設置、撤去まで一連の流れが比較的シンプルです。まずはレンタル会社に問い合わせを行い、希望する機種や台数、利用期間などの条件をもとに見積もりを取得します。内容に問題がなければ契約を締結し、設置・設定工事や回線工事が実施され、その後すぐに利用が可能になります。
レンタル期間中に機器が故障した場合でも、保証によって代替機の提供を受けられるのが一般的です。契約は1か月単位で柔軟に対応できるケースが多く、不要になった際は解約手続きを行えば、撤去作業までレンタル会社が対応します。
なお、撤去費用や工事費は月額料金に含まれず、別途請求される場合があります。契約前にこうした費用の詳細を確認しておくことが大切です。

月額料金に踏まれる主なサービス内容

ビジネスフォンのレンタル契約における月額料金には、主装置や電話機などの機器使用料が基本的に含まれています。レンタルされる機器は多くの場合、中古品ですが動作確認やクリーニングが施されており、オフィスで必要とされる機能は十分に備えています。
また、機器に不具合が発生した場合でも利用者側の過失を除き、無償で代替機を提供する保証サービスが付帯しているケースが一般的です。さらに、プランによってはサポート対応や定期的な保守点検も含まれており、万が一のトラブル時にも迅速な対応が期待できます。

リースや購入との違い

ビジネスフォンの導入方法には、「レンタル」、「リース」、「購入」の3種類があります。レンタルはレンタル会社が所有する中古機器を短期間だけ利用できるのが特徴で、契約期間の柔軟さや審査が不要といったメリットがあります。
リースはリース会社が購入した新品機器を数年単位で貸し出す契約で、初期費用を抑えて導入できる点が魅力です。ただし、中途解約は原則としてできません。一方、購入は長期的な使用に適しており、最終的なコストを抑えやすいものの、初期投資が大きくなりがちです。
用途や使用期間、資金計画に応じて、自社に最適な導入方法を選びましょう。

ビジネスフォンのレンタル料金の相場と内訳をチェック

ビジネスフォンをレンタルで導入する際に、最も気になるのが月額料金の相場と初期費用の内訳ではないでしょうか。ここではレンタル料金の平均的な相場感や内訳項目を詳しく解説し、契約前に押さえておくべきポイントを紹介します。

ビジネスフォンレンタルの月額料金相場は1,500〜4,000円程度

ビジネスフォンのレンタル料金は、月額1,500〜4,000円程度が一般的です。金額には主装置や電話機の使用料が含まれており、例えば主装置1台・電話機3台の構成では、月額4,000円前後となるケースが多く見られます。
料金が変動する要因としては機種の新旧や多機能性、レンタル期間の長さ、設置台数などが挙げられます。また、工事費や撤去費が別途発生する点にも注意が必要です。
中古機器を活用したレンタルが主流となっているため、新品に比べてコストを抑えやすく、短期利用や試験導入にも適しています。なお、料金体系や含まれるサービス内容は業者ごとに異なるため、契約前に内訳を確認し、自社の運用ニーズとのバランスを見極めておくことが大切です。

初期費用・工事費・配送料などの内訳

ビジネスフォンをレンタルで導入する場合、月額料金に加えて初期費用がかかるのが一般的です。主な費用には設置工事費や配線工事費、撤去作業費などが含まれます。
設置工事費は電話機1台あたりおおよそ12,000円前後が目安です。導入する台数が増えるほど、総額も大きくなります。さらに、レンタル契約終了時には撤去費用として1万円〜1万5,000円程度がかかる場合があります。
このほか、設置先が遠方である場合には、配送料や出張費が別途発生することもあります。あらかじめ見積もりを取り、これらの項目も細かく確認しておきましょう。
なお、初期設定や回線工事が必要になるケースもあり、これらの費用も月額料金には含まれていないことがほとんどです。すべての費用を正確に把握するためには、内訳が明示された見積もりを取得することが大切です。

ビジネスフォンのレンタル料金が変動する主な要因とは

ビジネスフォンのレンタル料金は一律ではなく、選ぶ機種や構成、契約期間などによって大きく変動します。ここでは料金に影響する代表的な要因について解説します。

選ぶ機種やグレードによって料金が異なる

ビジネスフォンのレンタル料金は、選ぶ機種やグレードによって大きく変動します。たとえば通話や転送といった基本機能のみを備えた旧型モデルであれば、月額1,500円前後で利用できる場合があります。一方、スマートフォン連携や通話録音、着信履歴の一元管理などの多機能モデルになると、月額3,000〜4,000円以上となるケースも少なくありません。
また、同じ機能を持つ機種でも、発売年が新しいほど料金は高くなる傾向にあります。レンタルで提供されるビジネスフォンの多くは中古品ですが、型番や機能の新しさが料金に反映される点は見逃せません。
コストを抑えて導入したい場合は、必要な機能を明確にし、旧型モデルを選ぶのも1つの方法です。無駄な機能を省くことで、コストパフォーマンスの高い運用が可能になります。

電話機の台数や構成がコストに影響する

ビジネスフォンのレンタル料金は、電話機の台数やシステム構成によって大きく異なります。一般的には設置する台数が増えるほど、機器のレンタル費用に加えて主装置(PBX)の回線数も増加し、全体のコストが上昇します。
たとえば1回線対応の主装置に電話機5台を組み合わせた構成は、3回線対応・電話機10台の構成に比べて割安に抑えやすい傾向があります。また、回線数の多い主装置は単体でも価格が高くなるため、必要以上に構成を大きくすると過剰なコスト負担になる可能性もあります。
コストを抑えるためには、業務に必要な最小限の構成に絞り、事前に見積もりを取って確認しておくことが重要です。

契約期間の長さが月額料金を左右する

ビジネスフォンのレンタル料金は、契約期間の長さによって大きく変動します。一般的に契約期間が長くなるほど1か月あたりの料金は割安になり、短期契約では割高になる傾向があります。
たとえば同じ機器構成であっても、3か月契約では月額1,000円/台のところ、6か月契約にすると月額800円/台に下がるケースも見られます。これは、業者側にとって設備の回収や再設定にかかる手間が、短期利用のほうが割高になるためです。
長期的な利用を見込んでいる場合は、レンタルよりもリース契約を検討したほうが、トータルコストを抑えやすくなります。

設置・撤去工事の有無で初期費用が変動する

ビジネスフォンのレンタル料金を検討する際に見落としやすいのが設置や撤去工事にかかる費用です。多くの場合、電話機や主装置の導入には専門業者による工事が必要となり、これが初期費用の大部分を占めます。
たとえば設置費用は1台あたりおよそ12,000円前後が目安とされており、台数が増えるほど負担も大きくなります。さらに、契約終了時には撤去作業が必要となり、1万円〜1万5,000円程度の費用が発生するのが一般的です。
これらの工事費は月額料金に含まれていないケースが多いため、事前に見積もりで確認しておくことが大切です。なお、設置・撤去費用があらかじめ月額料金に組み込まれているパッケージプランもあるため、初期費用を抑えたい場合には、そうしたプランの活用を検討してみるとよいでしょう。

主装置の仕様や回線数により料金が変わる

ビジネスフォンのレンタル料金は主装置の仕様や対応する回線数によっても異なります。主装置は電話機同士をつなぐ中枢の機器であり、接続できる回線数や電話機の台数が増えるほど性能も高くなり、料金も上がる傾向にあります。
たとえば1回線のみ対応の小型主装置に比べて、複数回線に対応した中型・大型の主装置では、月額で1,000円〜2,000円以上高くなるケースも見られます。これは電話機の設置台数が増えると、それに応じた処理能力や拡張性を持つ装置が求められるためです。
コストを無駄にしないためには、自社の業務に見合った回線数や構成を把握し、最適な主装置を選定することが大切です。

付帯サービスや保守内容によって総額が変わる

ビジネスフォンのレンタル料金は基本的な機器代や工事費に加え、付帯サービスや保守内容によっても変動します。たとえばトラブル時の無償修理対応や定期メンテナンス、代替機の提供といったサポートが料金に含まれている場合は、月額費用がやや高めになる傾向があります。
一方でこれらのサポートが別途オプション扱いとなっている場合は、初期の見積額が安く見えても運用中に追加費用が発生することもあるため注意が必要です。さらに、契約内容によっては保守対応の範囲が限定されているケースもあります。
そのため、料金の安さだけで判断せず、提供されるサービスの内容や範囲についても十分に確認しておくことが大切です。

料金を抑えてビジネスフォンをレンタルするコツ

ビジネスフォンをできるだけ安く導入したいと考える企業にとって、レンタルは初期費用を抑えられる選択です。しかし、契約内容やプランの選び方によっては予想以上にコストがかかることもあります。ここでは無駄な支出を避けながら、効果的にビジネスフォンをレンタルするための具体的な工夫やポイントを紹介します。

必要最小限の機種・台数を選定する

ビジネスフォンをレンタルで導入する際は、必要最小限の機種と台数に絞ることがコスト削減の第一歩となります。高機能なモデルや過剰な台数を選んでしまうと使わない機能にまで料金が発生し、無駄な出費につながりかねません。
たとえば従業員数や業務内容に応じて共用端末を活用したり、着信が集中する部署だけに多機能機種を配置したりといった工夫が効果的です。こうした最適化により、必要な箇所に必要な機能だけを割り当てることができます。
また、将来的な増設も見越して柔軟に構成を見直せるレンタルプランを選んでおくと安心です。まずは必要な機能だけを備えたモデルを厳選し、最小限の構成からスタートすることで、効率的かつ無駄のない通信環境を整えられます。

中古ビジネスフォンのレンタルを活用する

ビジネスフォンを低コストで導入したい場合は、中古機器のレンタルを活用するのも効果的です。中古ビジネスフォンは新品に比べて導入費用を抑えられ、レンタル料金も月額1,000〜3,000円程度と手ごろです。
基本機能が備わっていれば型落ちの機種でも業務に支障は出にくく、特に予算に限りのある中小企業や開業間もない事業者にとっては、現実的な選択肢といえます。また、保証やメンテナンス付きのサービスを選べば、安心して運用できる点もメリットです。
ただし、見た目や最新機能にこだわるのではなく、コストパフォーマンスを重視する姿勢が大切です。信頼できる業者から提供されたものであれば、中古品でも十分に実用性の高い環境が整います。導入前には、機器の状態や保守対応の範囲をしっかりと確認しておきましょう。

工事費込みの料金プランを選ぶ

ビジネスフォンをレンタルする際、工事費込みの料金プランを選ぶのもコストを抑えられる方法です。レンタル契約では電話機や主装置の使用料に加え、設置や配線、設定などの初期工事費が別途必要になるのが一般的です。
工事費の相場は1台あたり1〜2万円ほど。設置台数が多くなるほど負担も大きくなりがちです。ですが、なかには工事費をあらかじめ月額料金に含めたパッケージプランを用意している業者も存在します。
こうしたプランを活用すれば、契約時の予算が立てやすくなるほか、後から追加費用が発生するリスクも抑えられます。

複数業者の見積もりを比較する

ビジネスフォンをレンタルで導入する際に、複数の業者から見積もりを取得して比較することも料金を抑えるうえで効果的です。業者ごとに提供される機種やレンタル料金、設置工事費、保守サービスの範囲が異なるため、同じ構成内容でも価格に大きな差が出ることがあります。
特に、初期費用や月額料金の内訳を細かく確認することで、不必要なオプションや見落としがちなコストを見極めやすくなります。また、相見積もりを提示することで、交渉によって割引や特典を得られる可能性も高まります。
少なくとも3社以上から見積もりを取り、価格だけでなくサポート体制や契約条件も含めて比較・検討することが、納得できるプラン選びにつながります。

クラウドPBXで初期費用を削減する

初期費用を抑えてビジネスフォンを導入したい場合はクラウドPBXの活用も効果的です。クラウドPBXは従来必要だった主装置や配線工事が不要で、インターネットを通じて通話機能を利用できるサービスです。
これにより、主装置の購入費(通常20万円以上)や設置工事費(1台あたり1〜2万円)といった大きな初期投資を回避できます。さらに、1ユーザーあたり月額1,000〜3,000円程度で利用できるため、ランニングコストも抑えやすいのが特長です。
スマートフォンを内線として使える仕組みにより、在宅勤務や拠点間通話にも柔軟に対応できます。

ビジネスフォンをレンタルするまでの流れと費用発生のタイミング

ビジネスフォンのレンタルを検討する際は申込みから契約、設置、料金発生までの流れを把握しておくことが重要です。ここでは、導入手続きのステップと費用のかかるタイミングについて解説します。

見積もり依頼から契約までのステップ

ビジネスフォンをレンタルで導入する際は、まず見積もり依頼から始めます。希望する機種や台数、設置場所、契約期間などの条件を整理したうえで、数の業者に見積もりを依頼しましょう。
見積もりには月額料金のほか、設置工事費・保守内容・撤去費などの内訳も含まれるため、各社の条件を丁寧に比較することが大切です。提示された内容に納得できれば契約書を交わし、設置日程の調整へと進みます。
工事が完了すると初期設定と動作確認が行われ、その日から利用を開始できます。なお、契約前には違約金や解約条件、サポート体制などの確認も忘れずに行うことが重要です。
あらかじめ必要事項を整理し、事前確認をしっかり行っておけば、スムーズかつ安心して導入できます。

契約締結時に発生する初期費用とは

ビジネスフォンをレンタルで導入する際には、契約時に発生する初期費用として設置工事費・配線費・設定費などが挙げられます。たとえば電話機1台あたりの設置費用はおおよそ12,000円前後が目安で、導入台数に応じて総額が変動します。
また、遠隔地への設置では配送料や出張費が加算されることもあるため、あらかじめ確認しておくことが大切です。さらに、契約終了時には撤去作業費として1万〜1万5,000円程度が必要になるケースもあります。
加えて、回線の新設やクラウドPBXとの併用を行う場合には、別途設定費が発生することがあります。初期費用の内訳や金額は業者によって異なるため、見積書で詳細を明示してもらい、全体の費用感を把握しておくと安心です。

月額レンタル料金の発生タイミング

ビジネスフォンのレンタルにおける月額料金は、通常「機器の設置完了日」または「利用開始日」を起点として発生します。設置作業が終わり、通話が可能な状態になった段階で初回の請求が当月末または翌月に発生するケースが一般的です。
契約内容によっては、月の途中から利用を開始した場合でも1か月分の料金が満額請求される「日割りなし」のプランが適用されることがあります。そのため、契約前に支払い開始日や課金のルールを必ず確認しておくことが大切です。
また、オプションサービスを追加したタイミングで料金が上乗せされることもあるため、こうした費用の変動を見越した運用計画が求められます。導入スケジュールとあわせて、請求開始日や請求サイクル(例:月末締め・翌月払い)を把握しておくと、予算管理がしやすくなります。

料金と条件を見極めて最適なレンタルを選ぼう

ビジネスフォンのレンタルは、初期費用を抑えつつ柔軟に運用できる点が大きな魅力です。リースや購入と比べて短期導入に向いており、機種や台数、契約期間、保守内容などを精査することで自社に合ったプランを見つけやすくなります。特に、中古機器の活用や工事費込みのパッケージ、クラウドPBXの導入など、コストを抑える工夫も多様です。
また、見積もり段階で料金体系やサービス範囲をしっかり確認しておくことが、後々のトラブル防止にもつながります。複数業者の比較を行いながら、条件と価格のバランスを見極め、納得のいくビジネスフォン導入を実現しましょう。